刑事告発が受理された!小保方晴子さんを追い込む警察捜査「我々は本気だ」
2015.05.22
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「ES細胞窃盗事件」理研OBの刑事告発がついに受理された!
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神戸市中央区にある理研の先端医療センターと、若山研究室と小保方研究室があったCDB
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3月14日、辞任会見で「その場その場で適切な対応をしてきた」と語り、引責辞任を否定した野依氏
〈被告発人不詳の行ったES細胞の窃盗は、若山研究チームが山梨大で実施する予定であった研究を著しく妨害し、若山照彦・山梨大学教授およびその共同開発研究者に甚大な被害をもたらしたものであり、責任は重大である。厳重な捜査の上、被告発人を厳罰にしていただきたく、ここに告発する〉
 日本最高峰の研究機関、理化学研究所(理研)OBの放った一石が、ついに警察を動かした。5月14日、兵庫県警は理研横浜研究所OBで、国際的に活躍する科学者、石川智久氏(60)が提出した「ES細胞窃盗事件」に関する刑事告発状を正式に受理。理研がサジを投げた"真犯人"の捜査に動き出したのだ。
 本誌が2月6日号でスクープした通り、当初の告発状で石川氏はSTAP細胞を捏造した小保方晴子・元ユニットリーダー(31)を被告発人に据えていた。しかしその後、石川氏は彼女の名を削除し、被疑者不詳として告発状を再提出した。石川氏が経緯を語る。
「私は最後まで悩み抜いた末、若山研究室からES細胞を盗んだ真犯人の良心に期待し、被告発人不詳としたんです。刑事告発の真の目的は小保方さん個人の罪を追及することではなく、日本の研究の信頼性を地に落としたSTAP捏造事件の構造的な問題を明らかにすることです。
 野依良治理事長は3月末に辞任しましたが、STAP問題による引責を否定しています。ほかの幹部陣を見ると、川合眞紀前理事は理事長特別補佐に就任し、古屋輝夫前理事は理事長室長になるなど、あろうことか昇格しているケースもある。それら幹部の責任を問うために、あえて被告発人を特定せず、警察の捜査の範囲が拡がることに期待しました」
 小保方氏は昨年4月の記者会見で、
「STAP細胞はありま〜す」
 と言い張って以来、雲隠れしている。兵庫県警OBの元刑事、飛松五男氏はこう解説する。
「告発状は県警が地検などと協議して、受理するかどうかを決めます。社会的に影響が大きい事案ほど、不起訴を恐れて捜査機関は受理に慎重になる。今回、兵庫県警が受理を決めたのは、理研の関係者から任意で事情を聴取するなど、十分な内偵捜査をしたうえで、『窃盗事件』として立件できる見込みがあると判断したからにほかなりません。今後、小保方氏は警察の詳しい取り調べを受けることになります。捜査の進展によっては、指紋を取られたり、筆跡鑑定を受けることが出てくるかもしれません」
フリーザーからES細胞が
 受理された告発状の内容は以下の通りだ。盗まれたのは、若山研究室が理研にあった当時の中国人研究員、リ・チョン氏が作成、保管していたES細胞入りのチューブ78本と、若山清香研究員が作成した同チューブ2本の計80本。これらは、若山教授の山梨大への異動にともない、同大に移管する予定だった。石川氏の推計によれば、約4080万円相当の価値がある貴重なものだという。この80本のチューブは、’13年1〜4月頃に若山研究室から消え、昨年4月、小保方実験室に設置されたフリーザーの中から、「紛失した当時とほぼ同じ状況」(理研スタッフ)で発見されている。
「小保方さんは昨年3月、理研調査委員会(石井俊輔委員長)の中間報告で研究不正の疑いがあるとされた直後から、自分の実験室にあった細胞サンプルなどを人目を避けるように破棄し始めたといいます。その姿を目撃した理研の研究者たちが、『何かの証拠を隠滅しようとしているのではないか』と疑い、結果、竹市雅俊CDBセンター長の指示で自己点検チームが組織された。実験室のカギをつけ替え、4月に小保方さんの立ち会いのもとで、チームが彼女の実験室のフリーザーを調べたところ、若山研究室から消えた80本のES細胞などが発見されたというわけです。このときのフリーザーの中身はリスト化され、小保方さん自身が、問題の80本のチューブも含めて、自分の持ち物だと認めて署名もしているんです」(全国紙科学部記者)
 小保方氏が若山研究室から消えたチューブを捨てずに取っておいたのは、STAP細胞の捏造にはES細胞が必要だったからではないか。告発状には、〈被告発人不詳がES細胞を窃盗し、小保方晴子の実験室で秘匿していた〉とあるが、状況証拠から判断すれば、小保方氏以外に被疑者となり得る人物がいるとは考えにくい。誰が、何のためにES細胞を盗んだのか。真犯人に「研究者の良心」が残されているのなら、自分の行いを自らザンゲするべきだ。
取材・文 津田哲也(ジャーナリスト)
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昨年4月の記者会見以降、姿を見せていない小保方氏。今後、警察が小保方氏に話を聞く機会も出てくる
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小保方研究室のフリーザーから発見された、若山研究室で保管されていたはずのES細胞入りチューブ
PHOTO:朝井 豊
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