マンション一棟丸ごと買い取りも!中国人経営民泊激増中
2016.05.31
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宿泊施設不足を狙って開業、利益率は40%強
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一棟丸ごと民泊のマンション。1泊3万円を超えるホテルがあるなか、この民泊は1泊1万円ほど。1階には「トラブルとなるので大きな声を出すのはやめましょう」という貼り紙が
「中国語が通じるし、なにより金額が安い。和風の内装もすばらしいね。日本には1週間ほど滞在する予定だけど、普通のホテルには泊まらないよ」
 妻や息子とともに中国南部の江西省南昌市から旅行に来た曹俊(ツォジュン)氏(54)は、日本の民泊に大満足のようだ。民泊とは、外国人観光客を一般の一戸建て住宅やマンションに有料で泊まらせるサービス。全国に3万ほどの物件があると言われる。旅館業法では自治体から許可を得なければならず、フロントの設置など要件があるため大半が無許可営業だ。その民泊で最近、中国人経営者が激増している。ジャーナリストの周来友氏が話す。
「都内では民泊物件の3割近くが中国人の経営です。日本政府は’20年までに外国人観光客を4000万人、’30年までに6000万人に増やそうとしています。反面、宿泊施設の数は圧倒的に不足している。そこにビジネスチャンスを見出し、多くの中国人が民家を購入し民泊経営に乗り出しているんです。なかにはマンション一棟丸ごと買い取って、部屋を貸している中国人もいます。料金は1泊1万2000円ほどと手ごろ。もちろん無許可です。中国国内では経営者から手数料を取った業者が専門サイトを次々に開き、民泊を大々的に紹介し宿泊客を募っています。中国語が通じて安心できると、中国人観光客にもたいへんな人気です」
 経営者の業務は簡単だ。観光客は、Airbnbなどの民泊仲介サイトから予約を入れてくる。物件や家具の購入、内装工事などの初期投資をのぞけば、その後必要なのは清掃費用ぐらい。中国の春節(旧正月)などの繁忙期(はんぼうき)には稼働率が90%以上の満室状態となり、利益率は40%を超える。1ヵ月で300万円近く稼ぐ経営者もいるのだ。だが、トラブル処理などを行う民泊管理団体buff合同会社の中国人役員はこう話す。
「昨年あたりから、急激に民泊の中国人経営者が増えています。外国人旅行者が日本式のデザインを好むため、内装はたいがい和風ですね。ただ宿泊施設について知識のない素人が経営している場合もあり、トラブルは絶えません。防音対策が不十分で近隣住民から苦情がくるのはもちろん、カギの紛失や家具などの破損、家賃を滞納して電気を止められたというケースもあります」
 中国人の民泊は、都内だけで2000室を超えるという。
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都内の民泊に泊まる曹氏一家。「東京ディズニーランドや富士山に行きたい」と語る
PHOTO:會田 園 小松寛之
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