かくて知事室は脳死状態に陥った 密着!マスゾエ24時
2016.05.30
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1日の公務は3分?
忙しいのはSPだけ
仕事そっちのけで逃げる逃げる
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5月20日、SPを従えて登庁する舛添知事。この後、定例会見を行った
「猪瀬直樹前知事が辞任する際には約700件の苦情が都庁に寄せられました。今回は現在のところ1万4800件の苦情が殺到しています。知事室は苦情対応に追われ、仕事らしい仕事はまったくできません。東京都の頭脳である知事室が脳死状態に陥っているのです」(東京都庁担当記者)
 舛添要一東京都知事(67)の政治資金に関する公私混同問題が発覚してから、本誌は知事への密着取材を行ってきた。自宅、都庁、公務などで見えた知事の本当の姿とは――。
 月曜朝7時。世田谷区にある知事の自宅前には、簡易の詰め所に警官が一人立っている。知事が現れるのを待ったが、登庁の気配がないまま、9時を過ぎた。前出の記者が語る。
「知事は以前から月曜はほとんど都庁には出勤していませんでした。記者クラブには毎度『庁外(勤務)』と連絡があったのですが、その後、公用車の記録を見ると月曜は湯河原の別荘からの『移動日』になっていました」
 夜が明けぬうちに外出してしまったのか、どうやらこの日も、午前中は「庁外」。
 14時半、京王プラザホテルに直訪した知事は、1都9県議会議長会の冒頭で約3分の短いスピーチをした。SPを引き連れての登場に、会議出席者からは「総理かよ!」というヤジも飛ぶ。その後、約2分の道のりを覆面パトカーを引き連れ、公用車で都庁に戻った。退庁姿を捉えようと待ったが、地下駐車場から立ち去ったのか、姿を見ることはなかった。もしや、この日の公務はスピーチのわずか3分だけか。
 休日の昼過ぎ、自宅前の警察官の数が突如増えた。それにともない、取材関係者の前には警察官が立ちはだかる。直後、黒いワンボックスの公用車が自宅前に停まると、知事はすばやく1階の事務所内に姿を消した。厳重な警備とSPに守られ、取材陣から逃げる知事。その後2日間姿を見ることはなかった。
 火曜は朝から姿を確認できないまま、視察先という北区の小山酒造へ向かう。この日は、「『東京の観光振興を考える有識者会議』による現地視察」とのこと。14時ちょうどにSPの乗った車を引き連れ公用車で登場。ここ最近は、SP3〜4人と都の職員5〜6人の約10人で行動することが多い。この視察先では、ぶら下がり取材どころか、取材陣の声かけも禁止されるという徹底ぶりだった。酒造りの工程などの見学中は険しい顔だった知事だが、視察終盤、酒の試飲を行ったときに少し笑みがこぼれた。ひょっとしてこの日の仕事は酒を舐(な)めただけ?
 ある週末の夜、9時過ぎ知事の自宅前へ行くと、ラジカセから中森明菜の『DESIRE』が大音量で流れている。傍らには「日本スマイル党」と書かれたピンク色のジャンパーを着た男が二人。突然、片方の男が椅子の上に立つと、大声で「舛添は税金泥棒じゃないか!」と叫びはじめた。覆面パトカーを含む4台の警察車両がやって来た。知事は不在のようだったが、こうした騒ぎは日常茶飯事だという。
 逃げ隠れするために、SPや公用車を使い、税金を垂れ流していることのほうが、「公私混同」よりも問題かもしれない。

静まりかえった朝の知事邸
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知事の自宅入り口には簡易の詰所があり、24時間警察官が警備にあたっている

覆面パトカーに守られる公用車
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京王プラザホテルから都庁までの移動。パトカーには4人のSPが乗車

SPを従えて大名行列
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SPと都職員を約10人連れて歩く知事に「総理かよ!」とヤジが飛ぶ

約3分で公務終了?
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会議冒頭に短いスピーチをするとそそくさと会場をあとにした

日本酒を舐めるのも仕事
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視察で訪れた酒蔵では、取材陣からの質問も禁止された

抗議団体が次々と押し寄せる
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世田谷区の自宅前にはスマイル党のほかに右翼の街宣車も現れる
PHOTO:原 一平、竹本 テツ子、鬼怒川 毅
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