元CIA職員スノーデンは警告する「日本人よ、あなたのメールはすべて見られている」
2016.06.10
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米軍に狙われる男が東大に現れた!
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東京大学本郷キャンパス内にある福武ラーニングシアターに映し出されるスノーデン氏。定員184名を超える参加者が訪れた
「一般的に内部告発者というのは少し風変わりな人が多いのですが、スノーデン氏は大変知的で客観的、物事を俯瞰的に見ることができる人物でした」(ジャーナリスト・青木理氏)
 6月4日、東京大学にエドワード・スノーデン氏(32)が登場した。彼は、かつてCIA(中央情報局)、NSA(アメリカ国家安全保障局)で情報局員として働いていたが、NSAの機密を漏洩させた罪で、’13年からアメリカ政府に追われる身だ。米軍にとっては最高機密を漏洩させた裏切り者で、オサマ・ビンラディンやサダム・フセインと同等に「絶対に許せない」人物。スノーデン氏は現在ロシアに亡命中で、今回のシンポジウムにはネットを通じてライブ映像での登場となった。
 スノーデン氏は、スクリーンに映し出されると、流暢な日本語で、
「少し日本語を練習しました。でもまだ上手じゃありません」
 と挨拶し、会場を沸かせた。スノーデン氏は日本との関わりについてこのように語っている。
「私は、コンピュータ会社デルの社員という身分で来日し、横田基地で働いていたんです。横田では合同防諜訓練アカデミーという講座に参加し、中国のハッキング対策を担当しました」
 さらに、日本での情報収集活動について次のように説明する。
「日本でも『コレクト・イット・オール』という合い言葉の下、すべての個人情報を収集する活動が行われています。電話、メール、SNSにいたるまで、1ヵ月に数千億もの個人情報が傍受されているんです」
 スノーデン氏が、NSAの内部情報を流出させたことで、アメリカが世界中で行っている傍受活動が白日の下にさらされた。このとき、日本ではどこか他人事のように報じられていたが、スノーデン氏は「日本でもすべてのメールは米軍によって監視されている」という主旨の発言をしたのだった。
「ニューヨークタイムズが報じましたが、アメリカでは通信大手のAT&Tが傍受に協力していました。さらに、グーグル、フェイスブックなどのIT企業が協力することで"無差別監視"が容易になっているのです。日本も例外ではありません」(スノーデン氏)
 シンポジウムに参加していた前出の青木氏はこう語る。
「日本国内では特定秘密保護法が施行され、さらに刑事訴訟法が改正され、国家権力が通信傍受、つまり盗聴を簡単に行えるようになりました。ところが、これをコントロールする術は皆無に近い。また、日本のマスコミはこの問題をあまり積極的にとりあげていません。情報技術の進展とともに日本も監視国家化していいのか。スノーデン氏のメッセージをどうとらえるか。けっして他人事ではないと思います」
PHOTO:鬼怒川 毅
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