警察と神戸山口組を挑発?六代目山口組司忍組長「丸腰の日曜日」
2016.06.11
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フォト・ドキュメント
撃てるもんなら撃ってみぃ!
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5日の昼すぎ、品川駅を歩く司組長。すぐ左後ろには極心連合会の橋本弘文会長、そのさらに後ろには司興業の森健司組長ら幹部が続いた
 家族連れやカップルでにぎわう、日曜(6月5日)昼すぎの品川駅の構内を、スーツ姿の屈強な男たちが大股で歩いていた。その集団の真ん中に、純白のスーツにホワイトレザーローファー、ラウンドサングラスでキメた男の姿があった。六代目山口組、司忍(つかさしのぶ)こと篠田建市組長(74)である。抗争まっただ中の山口組のトップが、なぜこんなところを丸腰状態で歩いているのか。
 司組長のそもそもの目的は、千葉・市原市の指定暴力団「双愛会」訪問だった。午前9時すぎ、100名超の組員らが待つ事務所前に、司組長が姿を現した。
「この日、双愛会の会長交代にともない、継承式が開かれたんです。山口組と双愛会は、田岡一雄三代目時代から親戚関係にある。それで、司組長自ら上京し、出席したのです」(全国紙社会部記者)
 5月31日に岡山で神戸山口組の中核組織である池田組の若頭が射殺されて以降、両組織間の緊張はかつてないほど高まっている。この日も、双愛会の事務所前には警視庁を始め、千葉、神奈川、愛知、兵庫などの各県警が集結。事務所の敷地内外に数十人の捜査員を配置して警戒に当たっていた。
 しかし、この日の司組長は「撃てるもんなら撃ってみぃ!」と言わんばかりの振る舞いだった。報道陣の前で双愛会の幹部らとガッチリ握手を交わし、継承式の前後には紋付き袴姿まで披露。帰りは冒頭のように品川駅構内を堂々と闊歩(かっぽ)し、新幹線に乗って午後2時すぎに名古屋駅に到着。通行人でゴッタ返す駅前を歩き、迎えの黒塗りのレクサスで走り去ったのだ。
 なぜ、警察、そして神戸山口組を挑発するかのような行動を繰り返したのか。『ヤクザのカリスマ』(ミリオン出版)などの著書があるノンフィクションライター・鈴木智彦氏が話す。
「今回の司組長の上京は、警視庁が早い段階から記者クラブに情報を流していました。岡山の射殺事件が動きを見せているなかで、警視庁が主導権を握りたいという思惑です。司組長側も報道陣が集まることはある程度掴んでいた可能性が高い。それをパフォーマンスに利用したという面はあるかもしれません。抗争が激化するなかで、余裕を見せつけ、自身の存在感をアピールするためです」
 六代目側は情報発信の面で神戸側に遅れをとってきた。トップ自らがリスクを冒すパフォーマンスに、六代目側の苦しい事情が現れている。
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午後2時に名古屋駅を出たところ。名古屋駅周辺で最も人通りが多いエリアを抜けていった
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午前8時前、事務所の前で司組長の到着を待つ、双愛会の面々
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双愛会の七代目継承式が行われた部屋。神棚には鯛や日本酒が供えられていた
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組員らに見送られ、司組長の車は品川駅へ。そこから新幹線に乗った
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紋付き袴姿で報道陣の前に現れた司組長。橋本会長は式の間は部屋の前で待機していた
PHOTO:蓮尾真司 川谷 渚
HOT WORD: 山口組
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