シリーズ 有名人たちのもう一つの顔「私、マニアです」第14回 髭男爵 ひぐち君(お笑い芸人)
2016.07.27
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ワイン好き
「超下戸だったのが、いまやワインセラーを作るほどです」
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「ほんの2年前まで、お酒がまったく飲めなかったんです。それがワインの味や香りがわかるようになってから、フルボトル1本はイケるようになった。いまでは自宅のワインセラーに、数十本のボトルを揃えています。おススメは、フランスのヴァンナチュールという自然派のワインです。防腐剤や農薬を使わず、天然酵母で発酵(はっこう)しているので悪酔いしません。シラーという品種のブドウを使ったワインも好きですね。黒コショウのようなスパイシーな香りと味を楽しめます」
 ’06年に「ルネッサ〜ンス!」のネタでブレイクした、お笑いコンビの髭男爵。ボケ担当のひぐち君(42)はワインの専門家だ。ネタではワイングラスを掲げて乾杯するのが決めポーズだが、当初はワインの知識がまったくなかったという。
「相方の山田ルイ53世も、お酒を飲めませんからね。ワインは赤と白の区別くらいしかつかなかった。フランス大使館の方々を招いたイベントでも、『今年のボジョレーは少し重いですね』などと適当なことを言っていたんです。会場からは失笑が漏れました。それはそうでしょう。ボジョレーが原料としているガメイというブドウは、フルーティな香りと味わいが特徴です。ボジョレーが重いなんてありえないんですよ」
 転機となったのが、テレビ番組でのあるソムリエとの共演だ。
「『仲間に自慢できるから』と言われ、一緒に写真を撮ったんです。なんの知識もないボクでも、ネタのおかげでワイン業界では有名人なんだとあらためて感じました。このままではワイン業界の方に失礼。少しは勉強しようと考えたんです」
 ひぐち君はソムリエの本を数冊購入し、ワイン教室に通い始める。
「最初は本や教科書に書いてあることが、一行もわかりませんでした。ただ、教室で話す他の生徒さんたちの情熱に刺激を受けた。どうせならワインエキスパートの資格を取ろうと思い立ちました」
 ソムリエは受験の条件として、飲食業界やワイン業界で3年以上の勤務実績が必要だ。ワインエキスパートに、そうした制限はない。試験内容もほぼ同様で、合格率は30%台の難関だ。
「歴史から製法、品種、産地など、一日8時間は勉強しましたね。昨年8月に筆記試験、10月にテイスティングの2次試験がありました。ワインやリキュール、スピリッツなど6種類のお酒の飲み比べです。2次試験前の数ヵ月は冷蔵庫にワインを含め数種類の酒ビンを入れ、朝から晩までテイスティングしていました」
 ワインエキスパートには無事合格。今でも飲んだワインの産地、品種、特徴や感想などをノートにまとめている。将来の夢は、自分のワイナリーでオリジナルワインを作ることだ。
PROFILE
ひぐちくん ’74年、福岡県生まれ。関西学院大学社会学部卒業後、ワコールに入社。1年で退職しお笑い芸人を志す。’99年に山田ルイ53世と髭男爵を結成。’15年3月に12年間交際した一般女性と結婚。自宅ではウサギを数匹かっている
PHOTO:小松寛之
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