スーパー1年生 横浜高校 万波中正「怪童伝説」は荒川で始まる
2016.07.30
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河川敷でホームランを連発しボールはどんどん川に、
飛びすぎて金属バット禁止令も
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万波の持ち味は、このフルスイングだ。スイングスピードは、中学3年の時点で150㎞/h超。プロの中軸打者と比べても遜色ない
「ウチのチーム(東練馬シニア)のグラウンドは荒川の河川敷にあります。センター108m、両翼92mというプロ顔負けの広さなのに、あまりに万波(まんなみ)(中正(ちゅうせい)、16)の打球が飛びすぎて危ないので、『金属バット禁止令』を出したんです。それで、万波は木製バットを使うようになったんですが、それでもホームランを打ちまくっていました。引っ張った打球はもちろん、流し打ちでもホームランになってしまう。ウチのグラウンドは右中間側が荒川に面している。万波が打席に入ると、荒川にどんどんボールが入ってしまうんです」
 横浜高校の"スーパー1年生"万波が中学時代に所属していた東練馬シニアの関係者はこう話す。今夏の高校野球のスターは中学時代から規格外だったのだ。7月19日の県予選3回戦で、横浜スタジアムのバックスクリーン直撃の135m弾を放ったのはご存じのとおり。"流しのブルペンキャッチャー"安倍昌彦氏が話す。
「今年の春からずっと見ていますが、万波は『プロ野球選手の卵』というより『メジャーリーガーの卵』と言ったほうがいいでしょう。パワーはもちろん、バッティングの柔軟性が素晴らしい。足も速いですし、肩も強い。1年の夏という段階で比べれば、大谷(翔平、日本ハム)や清宮(幸太郎、早稲田実業)より上でしょう」
 万波は身長190㎝、体重92㎏。右投右打の外野手だ。東京・練馬でコンゴ人の父と日本人の母の間に生まれた。小学校2年で野球を始め、中学時代は東練馬シニアでプレーした。東練馬シニアの徳元敏監督が話す。
「アイツがすごいのは、やはり身体能力です。走る力、投げる力、飛ばす力……、中学1年でウチのチームに入ってきたときから、モノが違いました。中学2年のときから、すでにバックスクリーン直撃の130m級のホームランを打っていました。中学時代はピッチャーもしていたんですが、MAX138㎞/h出ていた」
 まさに"怪童"だ。進学先には帝京高校(東東京)も視野に入れていたが、迷った末、今年4月から横浜高校に進んだ。厳しい指導体制で知られる前者よりも、選手の自主性を重んじる横浜高校を選んだということだろう。春の大会からすぐにベンチ入りを果たし、夏の予選からは主力になった。
「速いスライダーが苦手など、弱点はあります。ただ、オコエ瑠偉(楽天)も2〜3年生で伸びました。万波にもそういう成長カーブを描いてほしい。幸い、横浜高校は環境がいいですし、同級生に実力があるスラッガーが2人もいます。競争しながら成長していってほしいですね」(前出・安倍氏)
 前出・徳元監督はこう目を細める。
「下半身はまあまあですが、上半身はまだペラペラ。この前のホームラン(7月19日)も、もうちょっと体の近くからバットが出たほうがいいと思いました。ただ、これから鍛えていけば、もっと飛距離が出るようになります。まだまだ伸びますよ」
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とにかく話好きだという万波。「中学時代の遠征の帰りのバスで、静岡から東京までずっとしゃべっていた」(東練馬シニア関係者)ほど
PHOTO:濱﨑慎治
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