これが殺人少年を育てたカラーギャング団『パズル』だ
2016.09.02
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東松山・16歳少年リンチ殺人事件
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カラーギャング団『パズル』のメンバーらの集合写真。主に東松山駅周辺でたむろし、集会や暴走行為を行っていた
「『パズル』は東松山を拠点に暴走行為、カツアゲ、バイクの窃盗などを行っています。『広域暴力団系の組が"ケツモチ(後見役)"についている』という噂まであり、地元の不良も恐れています」(翼君の知人)
 8月23日、井上翼君(16)が遺体で発見された。翼君をリンチしたのは、彼と1週間前に知り合ったばかりの5人の少年。主犯格の17歳の中村蓮と16歳の松本優斗(両者とも仮名)が『パズル』のメンバーだった。
「中村君は来年には『パズル』の次のトップになるポジションにいました。年下たちの前でリンチを手加減することで、メンツを失いたくなかったんじゃないでしょうか」(同前)
 この凄惨な殺人事件のナゾを解くカギが『パズル』にあるのだ。

親友が事件の真相を語った!
井上翼君の命を奪った
カラーギャングたちの鬼畜素顔
「8月22日の夜、翼に『LINE』を送ったんですけど、ずっと既読状態にならなかった。いま思えば、あのときもう翼は死んでしまっていたんです……」
 そう語るのは、集団リンチの末に殺害された井上翼君(16)と小学校時代から親友だった小林悠真君(仮名)だ。
 23日朝、埼玉・東松山の河川敷で身体が半分地中に埋まった状態の全裸の井上君の遺体が発見された。
 逮捕されたのは無職の中村蓮(17)、無職の松本優斗(16)、中学3年の金子陸(15)、川越市の中学3年の太田玲央(15)、蓮の弟で中学3年の中村翔(14)の5人(いずれも仮名)。蓮と優斗はカラーギャング『パズル』のメンバーだった。悠真君が話す。
「オレと翼は、蓮と高校が同じだったんですが、学校ではとくにカラミはなかった。2人はすぐに中退してしまいましたし。今年の春ごろ、翼と北鴻巣あたりを歩いていたとき、翼が『あっちになんかいるよ』って言ったんです。見てみると青いバイクに乗った蓮だった。そのとき軽く立ち話をして、知り合いになりました」
 主犯・蓮との出会いだった。翼君は事件の約1週間ほど前から、犯行グループの少年らと遊び歩くようになる。そこに、悠真君もついていくことが多かった。
「翼は別のグループの先輩たちからカネを要求されていたりと、モメていたようです。それから逃げるために、蓮たちに近寄っていったっていうのはあると思います。蓮はパズルのなかでも期待されていたみたいだし。
 18日に東松山の温泉施設に蓮、優斗、玲央、陸、翼、オレで行くことになりました(2枚目写真)。このときはみんなでワイワイ騒いで楽しかったんですが、帰りにラーメン屋に寄ったとき、蓮が『翼がウソをついた』って殴ったんです。このときぐらいから、蓮が翼のことを殴るようになりました」
 翌19日、別の仲間の家にグループのメンバーたちで遊びにいった。このときから、暴行がエスカレートしていく。
「遊び半分で、全員が翼のことを殴るようになりました。元々、翼の腕には根性焼きの痕(あと)があったんですが、水ぶくれになっていた。蓮がそれを見て『お前、やり方ヘタなんだよ』って。根性焼きはタバコ3本分、全部燃え尽きるまで押しつけてました。最初は翼も笑っていたので、そこまで心配はしていなかったんです。でも、徐々に元気がなくなっていたので、あのときオレが他のメンバーから引き放していればよかったんですが……」
 翼君はグループから離れようと、蓮たちからの連絡を無視するようになった。それを理由に因縁をつけ、22日の早朝、河川敷で集団で暴行を加えた。翼君の遺体の腕にはいくつもの根性焼きの痕、そして身体中にアザがあった。
「殴ったり、根性焼きは完全に『ノリ』でやっていたと思います。理由はなんでもよかったんじゃないでしょうか。蓮は来年には『パズル』のトップになるポジションにいました。年下たちの手前、いったん殴り始めたら、手加減できずエスカレートしたんだと思います」
 ノンフィクション作家・溝口敦氏が話す。
「非常に幼稚な犯罪だと思います。カラーギャングというのはなにか確固とした理由があるわけではなく、仲間意識に凝り固まるための集団なのです。仲間意識を固めるためなら、トラブルがなければトラブルを作る。今回の事件はそのトラブルが一人の少年の命を奪うところまで暴走してしまったということでしょう」
 取り調べに対し、5人全員が殺意を否認しているという。
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8月18日、メンバーたちで東松山の温泉施設に行った際の写真。左下が殺害された井上翼君。一番上の顔がぼやけている人物が蓮、その下が玲央、その下の黒いTシャツの少年が陸、右下にいる短髪の少年が優斗
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中村蓮といつも連れ立っていた弟の翔。取り調べに対し「間違いありません」と容疑を認めているという
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翼君は「気が弱く、人に言い返せないタイプだった」(知人)という
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主犯の蓮。「事件を起こしたあとも、優斗と一緒にバイクを乗り回して遊んでいた」(友人)という
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左側が翼君、右側が悠真君が送ったLINEのメッセージのやりとり
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