シリーズ 有名人たちのもう一つの顔「私、マニアです」第22回 森永卓郎(経済評論家)
2016.10.12
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グリコのおまけ集め
「本家・江崎記念館の3倍あります」
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 埼玉県所沢市にある『B宝館』。ここには経済評論家の森永卓郎氏(59)が集めたグリコのおまけコレクション、1万点以上が展示されている。
「グリコ本社が作った『江崎記念館』に展示されているおまけは、3000点ほどです。私のほうが3倍以上も多い。グリコさんとは良好な関係ですが、先日広報の方から『3倍と言うのは止めてくれませんか。ウチはまだ表に出していないモノがたくさんあるんですから』とクギを刺されました。本当かなぁ(笑)」
 収集のキッカケは、’01年に発売された「タイムスリップグリコ」だ。
「模型メーカーの海洋堂が手がけた作品です。ミシンやラジオ、ストーブなど、昔懐かしいグッズの模型ですが、とてもよくできている。値段も200円とお得。コレクター魂に火がついて全種類買い求めているうちに、昔のおまけも集めようという気になったんです」
 人づてに譲ってもらうこともあるが、主な入手法はネットオークションだ。ヤフオクは毎日欠かさずチェックしている。
「ネットオークションは競り合ってしまうと、どんどん値段が上がってしまう。一つのグッズが、20万円にまで高騰することもあります。キリがないので、ボクは10万円未満で降りるようにしています。これまでの最高落札価格は8万円。紙製のサイドカーや、ブリキのマツダ三輪トラックなどを購入しました。つぎ込んだおカネはトータルで100万円ほどです」
 グリコのおまけは、時代を映す鏡だという。
「戦時中は戦闘機や戦車ばかり。物資不足で、素材は土を素焼きにしたようなモノです。戦後は花や万国旗など、平和をテーマにしたおまけが多くなります。’60年代はテレビや冷蔵庫など、高度経済成長を象徴するような家電。’80年代に入ると男児向けは宇宙船などのSF系、女児向けはメルヘンチックなおもちゃが中心になります。最近はエコブームで、木製の乗用車などが流行っていますね」
 B宝館をオープンさせたのは2年前だ。
「博物館を建てるのは念願でしたが、たいへんですよ。年間の維持費は1000万円。それに対して収益は100万円ほどなので、毎年900万円の赤字です。この赤字を埋めるために仕事をしているようなモノです。妻は『あなたがバカなことをしなければ、豊かな老後が待っていたのに……』と呆れています」
 グリコのおまけは2万5000種類。全種制覇が夢の森永氏。まだ道半ばだ。

PROFILE
もりなが・たくろう ’57年、東京都生まれ。東大経済学部卒業後、三井情報開発や三和総合研究所などで研究員を歴任。獨協大学経済学部教授。ミニカーや消費者金融のティッシュ、携帯電話用のストラップ、テレビ局の謝礼用時計などコレクション多数。B宝館は毎週土曜日のみ開館
PHOTO:小松寛之
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