ホンモノの兵馬俑が展示…なのに会場はガラガラの理由
2016.11.01
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国外への持ち出しが超困難な「中国の国宝」が八王子に!
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’07年から’08年に大英博物館で開催された兵馬俑展では博物館始まって以来の来場者数を記録したのだが……
 東京の西部に位置する学園都市・八王子に兵馬俑(へいばよう)が現れた――。
 兵馬俑といえば、中国最古の統一王朝・秦の始皇帝の墳墓から出土した貴重な遺物。中国国外への持ち出しは厳しく規制されていて、国外で特別展を行えば観覧希望者で長蛇の列ができるのが常だった。八王子の町もご多分に洩れず兵馬俑フィーバーに沸いているのだろうか。
 本誌記者が現地の美術館を訪れると、入場券売り場にはほとんど人がいない。入場客はすでに招待券か前売り券を持っているようだ。3階の展示室に入っても、人はまばらで、2つか3つの展示品に対して人が一人いるか、という程度だった。
 さすがに目玉展示の兵馬俑の周りには人だかりができているかと思ったが、ここにも数人がいるだけ(写真下)。
 中国史上もっとも重要な歴史の遺産を間近で目撃できるというのに、こんなことはあり得るのだろうか。そもそも、この兵馬俑は本物なのか。
「今年2月まで、東京国立博物館で行われた特別展『始皇帝と大兵馬俑』においても兵馬俑が展示されていましたが、実は本物の兵馬俑は10点ほど。残りの70点は複製品でした。一方、いま八王子に来ている兵馬俑は1点だけですがこれは本物中の本物です。
 いままであまり注目されていませんでしたが、兵馬俑には作った職人の名前が漢字で彫られているものがあるのです。兵馬俑がどのように作られたのか、その一端を表す重要な意味がある。その漢字入りの兵馬俑が八王子に来ているのです。中国国内でも漢字の入った兵馬俑を公開するのは珍しく、今回の兵馬俑は、『世界初』の展示となりました」(学習院大学文学部史学科教授の鶴間和幸氏)
 これほど貴重な本物の兵馬俑が展示されているにもかかわらず、展示室で閑古鳥が鳴いているのはなぜなのか。それは、この展覧会が行われている会場が東京富士美術館であることと無関係ではないだろう。
「富士美術館の創設者が創価学会の池田大作名誉会長であることは言わずと知れたこと。莫大な創価学会マネーで集められた世界の名画が展示されていますが、基本的に創価学会の関係者しか行きません。富士美術館の隣は創価大学で、現在の駐日中国大使の程永華氏は創価大への留学経験があります。大変貴重な『中国の国宝』が八王子にやってきたのは、中国と創価学会の蜜月関係が背景にあるのでしょう。
 余談ですが、2010年に菅直人氏が現職の総理として突然富士美術館を訪れて周囲を驚かせたことがありました。これは創価学会・公明党との関係改善を希望していた菅総理のパフォーマンスと言われています。残念ながら菅氏のアプローチは奏功せず、創価学会・公明党からは相手にされませんでした」(全国紙政治部デスク)
 2200年の時を経て八王子に運ばれてきた兵馬俑。一見の価値があるのは間違いないのだが……。
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展覧会が始まった最初の週末にもかかわらずこの程度の客入り。観覧客は家族連れやお年寄りが多かった
PHOTO:田中俊勝
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