博多駅前「大陥没事故」はなぜ防げなかったのか
2016.11.11
LINEで送る

[singlemenu][ptitle]
これまでにも2回事故が発生、
もし日中だったら人と車を飲み込む大惨事に
image
事故発生直後の現場。陥没でガス管が断裂したことにより、周辺にはガスの臭いが充満していた
「現場では『ナトム工法』という工法で市営地下鉄七隈(ななくま)線の延伸工事が行われていました。岩盤層にトンネルを掘っているときに、その上の地下水が堆積している砂礫層が下の層とつながってしまった。トンネル内部に水と土砂が流出したことにより、陥没したと考えられる」
 そう語るのは、地盤工学が専門で、七隈線建設技術専門委員会のメンバーを務めた安福規之・九州大学教授。11月8日、午前5時過ぎ。オフィスビルが立ち並ぶ博多駅前の5車線道路が縦横約30m、深さ約15mにわたって陥没した。もし日中に発生していたら、多くの人や車を飲み込む大惨事になっていただろう。七隈線の工事では、’00年6月と’14年10月の2回も陥没事故が起きている。一昨年の事故を受けて事故防止検訂委員会が発足していたが、「委員会は交通局内部のメンバーで構成され、第三者は入っていなかった」(福岡市交通局建設課)という。建築エコノミスト・森山高至氏が話す。
「深さ約3mの陥没という、大規模な事故ではなかったということで、内々のメンバーにしてしまったのかもしれません。第三者を入れた委員会で陥没した原因の追及を、もっとしっかりやっておくべきだったと思います」
 徹底的な原因究明をすること。"次の陥没事故"防止にはそれしかない。
PHOTO:青沼修彦
LINEで送る