空撮スクープ!「土人発言」の機動隊が宿泊する超高級リゾートホテル
2016.11.28
LINEで送る

[singlemenu][ptitle]
ゴルフコースにプール、ビーチまで…こんなのホントにいるの?
image
徒歩で回るには広すぎるため、敷地内にはレンタルカートやトロリーバスが走っている。客室数は全部で304室
 東京ドーム56個分、264万㎡の敷地に建つコテージ群。ゴルフコースやプール、海岸にはプライベートビーチも見える。沖縄県有数の高級リゾートホテル「カヌチャリゾート」(名護市)の空撮写真だ。
 写真中央下部分を見ていただきたい。停車中の車は、20kmほど離れた高江に建設中の米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)警備のために東京都や福岡県などから派遣された、機動隊のバス群である。高江配備の機動隊と言えば、建設反対派の住民に対し「触るな、土人が!」と暴言を吐く姿が報道されたのが記憶に新しい。また「ゴボウ抜き」と呼ばれる強引な反対派の排除方法も問題視されている。
 通常、他県に出動する警察や自衛隊は、勤務地近くの公民館や公立学校の体育館などに泊まる。だが、沖縄に派遣された機動隊が選んだ宿泊場所は、超高級リゾート。
「少し離れれば簡易ホテルもあるのに」と、地元住民の不満は大きい。多額の血税が投入されることを考えれば、もはや沖縄だけの問題ではないだろう。

敷地内で筋力アップ! ヘリパッド機動隊が浪費する血税
豪華リゾートに1年超!
宿泊場所はここしかなかったのか
image
早朝、警察車両に乗り込みヘリパッド建設現場へ向かう機動隊員。バスに乗るまでは私服姿だ
「すぐに出ていってください!」
 高台にある駐車場に立ち入ると、二人の警察官が飛んできた。背後には整然と並ぶ15台ほどの機動隊の大型バス。青と白でカラーリングされた通称「かまぼこ」と呼ばれる警察車両は、周囲ののんびりした雰囲気とは明らかな違和感がある。それも当然だろう。バスを停めているのは、沖縄県有数のリゾートホテル「カヌチャリゾート」(名護市)なのだから。
「カヌチャリゾートには室内外プールや18ホールのゴルフ場があり、宿泊代は最低でも一部屋1泊4万円、最上のクラスは約18万円です。地元の人間はとても泊まれません」(近隣住民)
 そんな超高級リゾートに宿泊しているのが、高江に建設中の米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)を警備する機動隊だ。隊員数は東京、千葉、神奈川、愛知、大阪、福岡の各都府県から派遣された約500人。毎朝6時ごろ、彼らはバスに乗り込み出動する。夕方になると駐車場は再び一杯に。そして不審者の侵入を防ぐため、夜間も駐車場の入り口に向かってバスが一台ヘッドライトを灯(とも)し続ける。
「機動隊員も一般の宿泊客に気を遣ってはいます。制服はバスの中で着替え、食事もレストランとは別の場所でとっているようですし。ただ私服姿になっても、短髪で体格のよい彼らと他の客との違いは明らかです。目つきも鋭いですからね。朝食や夕飯前には、敷地内をジョギングして体を鍛えている。集団で走っていると、かなり威圧感があります。コインランドリーで機動隊の制服を洗濯する姿も、よく見かけますよ」(ホテル関係者)
 県内の基地建設に反対する、沖縄平和市民連絡会の北上田毅(きたうえだつよし)氏が語る。
「警視庁の機動隊がカヌチャリゾートに来たのは、1年以上前の昨年11月初めです。ホテルの近くには米軍が基地移設を予定している辺野古があり、反対する住民を排除するために派遣されたんです。今年7月に高江のヘリパッド建設が始まってからは各都府県からの増援で、宿泊する機動隊は500人に増えました」
 豪華リゾートでなくても、近くには簡易ホテルがある。高江からの距離がカヌチャリゾートと5㎞しか違わない県営の名護青少年の家は1泊620円で泊まれ、大部屋を使えば500人が収容可能だ。沖縄県基地対策課によると、「機動隊でも青少年の家の宿泊を拒む理由はない」という。
 にもかかわらずカヌチャリゾートを選んだ理由を、機動隊を管轄する警察庁に問うと広報担当者はこう返答した。
「派遣された警察官が利用する宿舎については、警備上の理由からお答えを控えさせていただきます。なお1泊一人当たり7800円を上限として、その実費が警察庁から各県警に支出されています」
 ホテル側が相当割り引きしていると言いたいのか。前出の北上田氏が憤る。
「一人7800円と言っても、500人が泊まれば1泊で390万円。今年7月からの宿泊費だけでも、総額は4億円を超えます。これはもちろん私たちの血税です」
 機動隊は、少なくとも国がヘリパッドの完成を目指す12月20日までカヌチャリゾートに滞在する。
image
機動隊お揃いのTシャツを着て、カヌチャリゾートの敷地内を走り体を鍛える男性。こうした光景はあちこちで見られる
image
宿泊施設の一部。7つのレストランに3つのカフェを完備。ゴルフや海水浴だけでなくテニスやビーチバレーもできる
image
ヘリパッド建設現場前に配備された機動隊。反対派住民と激しく罵り合うことも。現在も住民6人が勾留されている
取材/桐島 瞬(ジャーナリスト)
LINEで送る