ついに逮捕者!しゃぶしゃぶ温野菜 客もビビる「超ブラックな店内」
2016.12.09
LINEで送る

[singlemenu][ptitle]
バイト学生に
「お願いだから自殺でもしてくれよ」
と怒鳴り、食材の22万円超の自腹購入を迫った
image
冨山容疑者と妻の元店長(右)。A氏の告訴状によると、調理包丁を向け脅すこともあったという
 千葉県内にある「しゃぶしゃぶ温野菜」の店内で、深夜2時過ぎに録音されたテープがある。そこには中年の男女二人の従業員が、学生アルバイトを罵倒、暴行する生々しい様子が記録されている。
男「人が聞いてんだよ、このヤロー! 返事ぐらいしろ、このヤロー!」
 学生を殴る「ボスッ」という鈍い音。
女「そんなにツラい顔してるんなら死んじゃえば、今日あたり」
男「オマエ、潰れちゃえよ」
 首を締められ、店内に響く「グゲゲゲーッ……」と苦しむ学生の声。
女「死ねよ、テメーなんか! つーか、お願いだから自殺でもして死んでくれよ、本当によ。大学通って意味あんの?」
 暴行は朝8時近くまで続いた――。
 男は、11月28日に暴行容疑で逮捕された冨山良次(とみやまりょうじ)容疑者(53)。女は冨山の妻で元店長だ。二人はアルバイトの大学3年生A氏(21)に罵詈雑言を浴びせたうえ、暴行を加えうつ状態に追い込む。A氏はブラックバイトユニオン(以下、BU)に相談し、冨山容疑者を刑事告訴した。以下は、A氏の地獄のバイト現場だ。
 A氏が温野菜で働き始めたのは大学入学直後の’14年5月。時給850円で、当初は週4日程度、夕方6時から夜11時までの勤務だった。だが半年後、仕込みや閉店後の作業もしていた20代のベテランバイトが辞めると、労働環境は一変する。
「年末の繁忙期と重なり、人手不足からAさんの長時間労働が常態化していったんです。閉店(午前0時)以後も残務に追われる日々。仕込みはもちろん、鍋の油を落とし、テーブルやトイレを清掃してタレを補充するなどの作業を一人でこなさなければなりません。明け方まで働かされるようになったAさんは、店長に『辞めたい』と訴えました。すると『辞めるなら懲戒免職にするぞ。就職にも影響が出るからな!』と脅かされたそうです。学生のAさんは店長の言葉を真に受け、『逃げられないと感じた』と話しています」(BUスタッフ)
 状況は悪化の一途をたどる。’15年4月から退職する8月までの4ヵ月間は一日も休みなし。勤務表(下)を見ると、7月の労働時間は438時間にのぼった。Aさんは朝6時近くまで業務をこなし、2時間ほど仮眠して大学に通う毎日を過ごす。疲労から、配膳で野菜を落としたりタレをこぼすなどミスを連発した。
「床に落とした食材は、自腹で購入するよう命じられました。2時間制限の食べ放題で客が時間内に食事を終えない時にも、円滑に誘導できなかったとしてコースの食材購入を求められたんです。バイトをしていた1年3ヵ月間の自腹総額は、22万円以上になります」(同前)
 冨山容疑者や店長からは連日のように「殺すぞオマエ!」と罵声を浴びせられ、殴る蹴るの暴行を受けた。
「もう耐えられないと、Aさんが再び辞職を申し出ると、店長に『オマエのせいで店が潰れたら4000万円の損害が出る。オマエの実家に請求書を送るぞ!』と怒鳴られました」(同前)
 A氏はネットでBUの存在を知り、すぐに相談。指導を受け半ば強引に退職。病院に行くと「うつ状態」と診断された。
 温野菜を経営する「レインズインターナショナル」と、フランチャイズ店運営会社「DWE Japan」はこう答える。
「A氏の個人情報にかかわることなので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います」(「レインズ」広報担当者)
「自腹購入費や未払い賃金の一部は、A氏に送金しました。冨山(容疑者)はすでに退職しておりますので、詳細な事実関係は把握しておりません。警察の捜査要請には、できうる限り協力させていただきます」(「DWE」代表・川井直(なおし)氏)
 11月28日に厚生労働省で会見を開き、「やっと一歩進んだ」と安堵の表情を見せたA氏。一方、冨山容疑者は暴行したことは認めたものの「勤務態度が悪かったから」と反省の色はない。
image
会見でのA氏。「辞めたいと言ったら殴られたり蹴られたりした。すごい重圧だった」と語った
image
A氏が勤務していた千葉県船橋市内の店。現在は閉店している。
image
A氏の’15年7月の勤務表。一日も休みなく明け方まで働いていることがわかる。午前10時から深夜2時まで働いた日も
PHOTO:ブラックバイトユニオン提供
LINEで送る