交通違反取り締まり第3弾 警察官が潜むのは「高低差」のある道路です
2017.01.09
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標識・黄色車線が見えづらい
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三ツ目通りを北上してくる車を見張る警察官。下り坂で車線変更する車の他、左折レーンを間違って直進してくる車が餌食になる
 警察官の取り締まり現場とそのセコすぎる手法を本誌は2回にわたって報じたが、「点数稼ぎ」「反則金集金のため」と思われても仕方のない取り締まり現場はまだまだ存在している。
 今回最初に向かったのは江東区木場五丁目交差点。人混みと標識に隠れるように4人の警官がひしめき合い、三ツ目通りを北上する車を見張っている。ここは、地元では有名な「取り締まりホイホイ」ポイント。「通行区分違反」で次々とドライバーが捕まっていた。
 違反をしてしまう理由は、交差点との「高低差」にある。下の地形図を見てほしい。三ツ目通りを走る車は、永代通りとの交差点の状況を橋の上に来るまで視認できない。しかも登り切るまでは区分は白線となっている。ドライバーの心理としては「坂の下が見えてから車線変更をすればいい」と考えるだろう。ところが坂の頂上で区分が黄色線となる。つまり坂の上で交差点の状況を確認できた時には車線変更にはすでに遅く、黄色線に引っかかり、交差点の向こうに控える警察官に捕まってしまうのだ。
 しかもこの交差点、この進入路だけ左端の車線が「左折専用レーン」になっている。合流する他の道は左端車線で左折と直進が可能なので、他の車線の流れを見て気付かず左端車線を直進したドライバーは待ち構えた警察官の目の前を通ることになり、まさにカモとなって捕まってしまう。
 本来なら坂の頂上の手前で注意喚起するべきではないだろうか。
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人混みと標識が警察官をカモフラージュする

停止線奥で見張る警察官
「駐車場の入り口を探していたんですけど、左から来る車に気をつけて徐行していたのに捕まってしまいました。一時停止の標識がこの位置って不親切ですよね」
 羽田空港まで家族を迎えに来た運転手は、納得いかない表情でサインをしたあとこう語った。
 ここは羽田空港第2ターミナルのP4駐車場出入り口付近。羽田空港では、送迎の車はターミナルに横付けできないので、車を一旦駐車場に入れ、そこから徒歩で空港に向かうことになる。事前予約をしていれば、ターミナル向かいの入り口から駐車場に入ることができるのだが、通常はターミナルとは反対側の出入り口に回らなければならない。警察官はその手前にある一時停止を無視したドライバーを取り締まっている。
 この停止線を越えてしまうのも「高低差の罠」にドライバーがはまるからだ。大きく右にカーブした坂道を登ると、駐車場のすぐ手前で左車線と合流するのだが、ハンドルを握っていると高低差で「壁」状態の左側に気を取られる。その状況で、右側に『止まれ』の標識が現れる。だが、「標識は道の左側にある」というのがドライバーの感覚。それゆえ右側の『止まれ』を見逃してしまうのだ。
 加えて停止線の位置が合流地点の手前ギリギリにある。上り坂ということもあり、坂道を加速してきたドライバーが『止まれ』の標識に気づいた時には停止線を越えているということも起きやすい。
 せめて『止まれ』の標識の側に警察官の姿が見えれば注意喚起ともなろうが、取り締まりはやはり例のごとく標識の奥、駐車場の入り口付近に陣取って隠れて見ているのだ。これでは切符を切られたドライバーに納得しろというのも無理がある。
 空港は各方面別の高速道路への分岐と合流を繰り返すため、ただでさえわかりにくい。その上見通しが悪く、標識も不親切。不安に駆られるドライバーの心理につけこんで取り締まりだけを重ねるのは、空港近辺の円滑な運転にプラスと言えるはずがない。
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望遠レンズを使っているため奥の警察官がだいぶ手前にいるように見えるが、この位置を通る時には警察官の姿はほとんど見えない
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PHOTO:等々力純生 ILLUSTRATION:カワチコーシ
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