6000億円が水の泡!豊洲市場は「廃止で決定」
2017.01.20
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猛毒市場で取り引きされた魚を誰が食べる?
お手盛り汚染調査は誰が指揮した
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1月12日、築地市場を視察した小池知事。この翌日に調査結果の報告を受けた
「公表される前日の1月13日、小池百合子都知事(64)に都庁の職員から豊洲の調査結果が伝えられました。知事は『なんで(これまでと)そんなに(数値が)違うのかしら』『わかんない』と頭を抱えていました」(知事側近)
 小池都知事が驚いたのも無理はない。豊洲新市場の9回目の地下水モニタリング調査で、基準値の79倍のベンゼンや猛毒のシアンが検出。’14年11月から始まった1〜8回目の調査に比べ、いきなり有害物質の数値が跳ね上がったのだ。日本環境学会元会長の畑明郎氏が話す。
「今回の結果は、私は出るべくして出たな、と思いました。約10年前、汚染対策をする前には環境基準に対して約1万倍のベンゼンが検出されたような場所です。しかし、豊洲の汚染土壌の改良工事は、地面から2mしか処置をしていない。本来、これぐらいの数値が出てもおかしくない。むしろ、これまでの調査で基準値を超えなかったのがおかしいのです」
 では、なぜこれまでの調査とまったく違う結果が出たのか。築地の関係者の間では「これまでの数値が操作されていたのではないか」(東京中央市場労働組合の中澤誠執行委員長)という声がしきりにあがっている。建設業界関係者が話す。
「地下水を採取した会社Aと、それを分析した会社Bがあるんですが、なぜかその間にX社という会社が入っている。スーパーゼネコンの元社員が多く在籍している会社です。採取した地下水を輸送する際、なぜかX社を経由してからB社に持ち込まれていた。関係者の間では『間で(X社が地下水を)薄めてるんじゃないの』と冗談交じりに噂されていました」
 X社は本誌の取材に対し「豊洲の地下水等の調査に弊社が関与した事実はありません」と回答した。しかし、前出の関係者は「地下水を輸送する際、X社の車両が使用されていた」と断言するのである。不可解な点はまだある。築地移転問題を10年以上取材してきた、ジャーナリスト・池上正樹氏が話す。
「都の元市場局幹部から聞いた話なのですが、過去の地下水調査を行った会社に都のOBが在籍しているというのです。ただ、これまでの調査では複数の会社によるクロスチェックも行われておらず、採取した水も破棄されてしまっている。データが正しかったかどうかの検証ができないんです」
 これでは都による"お手盛り調査"と言われても仕方がない。
「もう"豊洲"は全国でマイナスイメージが定着してしまいました。こんな状態になってしまったら、移転は無理です」(築地の仲買業者・三浦進氏)
 もはや"猛毒市場"で取り引きされた魚を食べようという人間はいない。「豊洲新市場廃止」は決定的だ。約6000億円の建設費を要した豊洲新市場は、下の写真のようにほぼ完成。これがすべて水の泡になるが、それだけでは済まない。
「移転中止になったとして、『築地再整備案』は、平成8年に都で試算が行われており、約3400億円かかるとされています」(経済評論家の加谷珪一氏)
 1兆円近いカネが泡と消えるのだ。小池都知事にとって、行くも地獄、引くも地獄なのである。
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豊洲新市場内部を撮影した写真。卸売業者のブースが並ぶ「水産仲卸売場棟」。内装工事もほぼ終了した
PHOTO:鬼怒川 毅(小池都知事)
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