世界中から総スカン!”裸の王様”トランプ大統領の「寿命」
2017.02.03
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大統領令とツイッターを武器に大暴れ
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リンカーンセンター前に集まるトランプ一族。まるで栄耀栄華を極めた王族のよう。世界一の超大国の命運は彼らの思いのままだ。写真はイヴァンカのツイッターより
「数日で過去の大統領にないほどたくさんのことをやり遂げた」
 トランプ大統領(70)は1月26日、共和党の会合でこう自画自賛した。
 確かに異例とも言うべき大統領令の乱発ぶり、ではある。就任以来、TPP離脱、メキシコとの国境に壁の建設を指示など実に15本の大統領令に署名している(2月1日現在)。なかでも波紋を呼んだのが、「入国禁止令」だ。シリア難民の入国を一定期間停止し、さらにテロの懸念があるイランやイラクなど7つの国を指定。入国を今後90日間、停止した。
 それを受けて、NYのJFK空港を皮切りに全米どころか中東、欧州でデモが続発。米政界でも人権無視だと問題視され、身内のはずの司法長官代理が「大統領令に従わないように」と省内に通知し、即日、トランプ大統領から罷免されるというドタバタぶり。とにかく世界中から大顰蹙(ひんしゅく)を買っているのだ。
「この入国禁止の政策は間違いなく失敗です。中東問題としては、本来であればIS(イスラム国)を孤立させる対策を展開させるべきです。ところがいまやっているのは、ISとは無縁のイスラムの人たちから反感を買う行為です。これでは『アメリカは酷い』と、反米のIS思想に共鳴していく人が出てもおかしくない」(早稲田大学客員教授の春名幹男氏)
 そんな一連の大統領令連発の背後にいると見られているのが、首席戦略官兼上級顧問のスティーブン・バノン氏(63)だ。
「これまでバノン氏や娘婿のジャレッド・クシュナー大統領上級顧問など4人の側近が政権の有力人物と言われていました。ところが、バノン氏は統合参謀本部議長を差し置いて、国家安全保障会議の常任メンバーに入った。軍人である制服組を外して、戦略担当補佐官を入れるなんて、普通では考えられないことです。入国禁止令もバノン氏が書いたと報道されていますが、側近のなかで彼が最も力を持っている可能性が高い」(春名氏)
 さらにトランプ大統領の武器となっているのが「ツイッター」だ。一日に平均11回更新し、「(批判してくる)NYタイムズは廃刊を」など暴言を連発している。
「トランプ氏はツイッターのことを『優れたコミュニケーションツールであり訴訟なしで運営できるメディア』と評価しています。SNSでの発言を有権者がどう受け止めているのかを娘婿のクシュナー氏が中心となって解析し、世論調査にも活用しているようです」(ジャーナリストの浅川芳裕氏)
 だが、支持率は低迷を続けている。就任直前に比べ3%下がり45%を記録。就任直後としては過去最低だ。ジャーナリストの堀田佳男氏は「弾劾裁判に発展する可能性がある」と指摘する。
「これまで弾劾裁判にかけられた大統領は2人しかいません。裁判にかけられなかったニクソンにしても自分の非を認めて、辞任した。トランプが4年の任期をまっとうできるか怪しいものです」
 "裸の王様"の下で大国は大揺れに揺れている。
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デモが全世界で勃発。「バノン大統領を辞めさせろ!」と陰の実力者であるバノン氏を批判する声も日に日に高まっている
PHOTO:アフロ
HOT WORD: トランプ
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