神戸山口組に激震!山健組幹部が借金苦で自殺
2017.02.10
LINEで送る

[singlemenu][ptitle]
高すぎる上納金、
細っていくばかりのシノギ
image
昨年12月16日、大阪府警が神戸・花隈の山健組本部にガサ入れ。捜査員が組員に馬乗りになって顔を押さえつけるなど、過激な取り締まりの様子が窺(うかが)える
 山健組若頭補佐が自殺――。この一報に、神戸山口組が大きく揺れている。
「若頭補佐のFが亡くなったのは、1月下旬。名古屋市内の自宅で首を吊(つ)ったようです。山健組は神戸山口組の中核組織で、若頭補佐といえば執行部の一人。神戸山口組・井上邦雄組長を支える幹部が自ら命を断ったとあって、組内にはさまざまな憶測が飛び交っています。ただ、間違いないのは、Fはかなりカネに困っていた、ということです」(全国紙名古屋担当記者)
 F氏は山健組の若頭補佐を務めるとともに、神戸山口組の三次団体・松藤(まつふじ)組の二代目組長でもあった。松藤組の主な収入源、いわゆる「シノギ」は、ダフ屋行為。ただ、ダフ屋は年々取り締まりが厳しくなっており、シノギは徐々に細ってきていたという。
「松藤組の本拠地が名古屋であるということも苦境に追い打ちをかけた。承知の通り、名古屋は六代目山口組・司忍組長の出身母体である弘道会が居を構える、六代目側の完全な勢力下やからな。’15年8月に山口組が分裂して以来、目立った衝突はなかったとはいえ、両者が抗争中であることは間違いない。松藤組は六代目側にシノギを妨害され続けて、Fさんは相当悩んでいたと思うで。昔気質の親分で、組を守っていくという気持ちの強い人やったからな」(神戸山口組関係者)
 それでも、神戸山口組の代紋を借りている以上、月々の上納金を納めなければならないのが、ヤクザ社会である。中核組織である山健組の上納金は、30万円とも80万円とも言われている。
「Fさんはいろんなとこから借金を重ね、上納金にも苦労していたらしいわ。責任を感じていたからなのか、詳細はわからんけど、自殺の直前には、井上組長と直々に話し合いをもったという話も聞いている」(別の関係者)
 ヤクザにとって、メンツは命よりも大切なもの。カネがないからといって、ホームレスにはなれない。組長であればなおさらだ。そのため、カネに困って自殺という道を選ぶヤクザは少なくないという。暴力団情勢に詳しいジャーナリストの伊藤博敏氏が語る。
「地上げや債権回収など、王道のシノギは、すべて暴対法によって封じられてしまっている。いま、稼げるシノギというと覚醒剤売買や賭博くらいですが、覚醒剤は組ではご法度なので見つかれば破門。細々とやっているシノギも警察が必死に潰(つぶ)しに来るので、食う道が全然ないのです。奥さんに働いてもらったり、足を洗って自分自身が正業を始める者もいます」
 現在は膠着(こうちゃく)状態が続いている両山口組だが、ヤクザたちがさらに困窮(こんきゅう)していけば、抗争が終結に向かう可能性もあるという。
「当然、抗争が終わればシノギはやりやすくなる。とはいえ、現行の法律ではどんな些細(ささい)な事件でもトップが『使用者責任』を問われてしまうため、組員に拳銃を持たせて本格的に抗争をする、ということも考えにくい。どこかの組に仲介に入ってもらって終戦、という可能性も少なくありません」(警察庁関係者)
 山健組幹部の自殺により、情勢はどう変わるのか。
image
昨年7月8日、定例会に出席した神戸山口組・井上邦雄組長(中央)。’15年8月の分裂は、六代目側への上納金の不満が大きな要因だった
image
兵庫県・淡路市にある神戸山口組本部。山健組若頭補佐の自殺により、緊張感が高まっているという
PHOTO:朝井 豊
LINEで送る