ついに自衛隊も 新型コロナウイルスとの戦いは「戦時体制」に突入

豪華客船の感染者対策が後手に回って「政府の大失態」の声も


 ついに自衛隊も 新型コロナウイルスとの戦いは「戦時体制」に突入

新たに65名の感染が発覚した2月10日、ブルーシートで覆い尽くされたタラップから感染者が運び出された


 621名もの新型コロナウイルス感染者を出したダイヤモンド・プリンセス号の乗船者は軟禁状態にある(2月19日現在)。夫婦で乗船中の女性に話を聞いた。


「船の中の誰がコロナ(新型コロナウイルス)を持っているかわからず、疑心暗鬼に陥っています。2日に1回ほど、1時間程度デッキを散歩できるのですが、渋滞するほど混んでいて、その場で感染する危険性は否定できません。なので、今は外出を避け、運動の代わりにTVで流れる太極拳を実践しています。 

 薬不足も深刻です。夫は血圧とコレステロール、尿酸値を下げる薬が必要なのですが、それらがすべて切れてしまいました。新しいものをお願いしていますが、まだ届かない状態です。フロントに電話しても英語のテープが流れるだけで、対応してもらえません。医務室は高熱のある人しか受け付けておらず、それ以外の体調不良者は我慢するしかないんです」


 新たに65名の感染が発覚した2月10日には自衛隊の東北方面衛生隊が災害派遣で駆けつけ、感染が確認された乗船者を救急車で運び出した。自衛隊が下船させてくれるのは原則、新型コロナウイルス感染者のみ。残された人は、引き続き「隔離生活」を余儀なくされる。


「客層は60代以上が8割ほどだと思います。向かいの部屋は高齢のご夫婦で、最初のうちはしっかりされていましたけど、今は弱りきっています。高齢者は歩かないと、あっという間に体力が衰えてしまうのでしょう」(前出・女性乗客)


 自衛隊を投入する事態にまで状況を悪化させてしまったのは、政府の不手際ではないか。そう指摘するのは元小樽市保健所長で医学博士の外岡立人(とのおかたつひと)氏だ。


「政府の対策が後手に回っているために無症状の感染者から新たな感染が拡がっていると思われます。私が責任者なら、乗船者を船から降ろします。全員を検査する余裕がないなら、症状を訴えていない人はホテルに移動してもらう。まったく症状がないなら自宅に帰して毎日保健師がチェックするという方法でもいい。

 問題は船の中の環境です。このままでは、乗船者の過半数が感染してしまう事態さえ考えられます。医者の数が限られている船の中で重症化し、最終的に感染者が亡くなったら大失態です。衛生面、医療面ともに船上よりも優れている地上に早く移したほうがいいでしょう」


 感染が拡大すれば、中国・武漢のような「戦時体制」に突入せざるをえない。日本はいま、瀬戸際に立たされている。


 ついに自衛隊も 新型コロナウイルスとの戦いは「戦時体制」に突入

2日に一度、1時間程度の散歩がデッキで許される。乗員と乗客は立ち入るエリアが区切られているという(写真は乗客提供)


PHOTO:足立百合


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