森喜朗会長の延々スピーチにヒヤッ 強風で散々の聖火到着式

揺れる五輪を暗示しているのか、ブルーインパルスが空に描いた五輪マークは「雲散霧消」


森喜朗JOC会長の延々スピーチにヒヤッ 強風で散々の聖火到着式

聖火特別輸送機と式典関係者の上空で5つの輪を描く飛行中のブルーインパルス。一応旋回はしているのだが、ひげのような航跡に。この後、直線飛行で5色のカラースモークによるラインが描かれ、観客からようやく歓声が挙がった


 1964年10月10日、東京五輪開会式を迎えた国立競技場上空で、航空自衛隊のアクロバットチーム、ブルーインパルスが5つの輪を描いた。大河ドラマ『いだてん』最終回でもクライマックスとして描かれた有名なエピソードだ。


 そして3月20日、再びの東京五輪のため聖火が到着した航空自衛隊松島基地(宮城県)で22年ぶりの「五輪飛行」が披露された……。が、あいにく、この日5機の描いた輪は、旋回飛行の半分もいかないうちに大空にかき消えてしまった。


 なにしろ、当日の松島基地周辺の天気予報は「強風」。午前9時には風速12.5mを記録し、聖火を運んできた特別機が着陸できるか危ぶまれたほどだったのだ。


「事前にセレモニーのMCが、報道陣に強風のためスケジュールを短縮しますと説明していました。そのこともあって出席者は皆、短めのコメントをしたのですが、森喜朗組織委会長だけが長々と挨拶をしたんです。しかも折りたたまれた声明文を読み上げていたところ、風でページがめくられてしまい、どこまで話したかわからなくなった。目当てのページをようやく見つけてまたスピーチを続けていましたが、スタッフは気が気でなかったようでした」(出席したカメラマン)


 それもそのはず、上空では強風の中を離陸したブルーインパルスが五輪飛行のために待機していたのだ。


「式典では、何時何分から、という式次第がありますから、その定時きっかりに上空での位置を合わせるのが一番難しいのです。各機とも速度、Gなどを瞬時に計算しなければなりませんが、強風によって右旋回と左旋回で動きも変わってきますし……」(航空自衛隊松島基地広報班)


 皮肉にも、前日練習では絶好の気象条件がそろい、美しい五輪マークが3分近く上空に浮かんでいたというが……。揺れる五輪の行方を象徴する一幕となった。


森喜朗JOC会長の延々スピーチにヒヤッ 強風で散々の聖火到着式

森喜朗会長(左から2人目)から聖火の入ったランタンを渡される吉田沙保里(同4人目)の頭も強風ですごい髪型に。その隣が野村忠宏


PHOTO:︎佐藤浩視


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