カルロス・ゴーン被告 逃亡直前の彼を見つめていた“バイクの男”

29日に監視を解かれて国外へ。「人質司法」や日産の「企業体質」は高飛びを正当化するに足るのか


カルロス・ゴーン被告 逃亡直前の彼を見つめていた“バイクの男”

脱走の2ヵ月前に撮影。当時、ゴーン被告は麴町にある弘中弁護士の事務所を毎日のように訪問していた


〈ゴーン被告、監視中止当日に逃亡〉


 正月早々、こんな見出しのニュースが世界を駆け巡った。日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)の国外逃亡劇は世界的な注目を集めている。記事によれば、ゴーン被告は逃亡前日まで日産が雇った警備会社に監視されており、この監視態勢が解かれた途端、逃亡計画が実行されたという。


 この「尾行チーム」の姿を捉えたのが、下の2葉の写真である。


 バイクの傍らに立つ男が、東京・飯倉片町の交差点近くにあるゴーン被告の当時の住居の方角をじっと見つめている。麻布通りを挟んだ場所からイヤホンをつけて監視しており、ゴーン被告が乗ったトヨタのアルファードが通りに出てくると、急発進して追いかけるのだった。


 ’19年の大晦日に、突如として「国外逃亡」が報じられたゴーン被告。金融商品取引法違反をはじめ、複数の容疑で逮捕・起訴され、この4月にも一部の裁判が始まる予定だった。


 ゴーン被告は保釈中でも高級ホテルで食事を楽しんだり、京都や軽井沢に旅行に出掛けたりと、妻以外の人間とは自由に面談していた。その間に国内外の協力者と逃亡計画を作成していたのだろう。


「12月25日に弁護団の弘中惇一郎弁護士が、都内の警備会社がゴーン被告を監視しているとして、刑事告訴すると表明しました。この会社は、要人や芸能人の警備をすることで有名な会社です。その後、27日に実際に刑事告訴を行った結果、日産側が29日に監視を解除したそうです。ゴーン被告にしてみたら『してやったり』という心境でしょう。その直後、彼は国外へ逃亡したのですから」(全国紙社会部記者)


 12月30日にレバノンに到着したゴーン被告は今後、著作や映画などで、「自分は被害者だ」と主張し、こうした監視態勢や日本の司法制度を批判していくと見られている(1月8日現在・以下すべて)。


「保釈後のゴーン氏の生活は親族や娘が順番に来日して支えていました。その中で、海外のメディア関係者やレバノンの大使館関係者など、多くの人と会っています。何度も訴えていたのが、罪を認めない限り長期間勾留される『人質司法』と、妻と会うことができない保釈条件が人権侵害だということ。自分は無実だと確信しているが、日本の制度が『野蛮』なので、有罪にされかねないから脱出したなどと、これから自分を正当化するのでしょう」(ゴーン被告の知人)


 保釈金15億円は没収されたうえ、英フィナンシャル・タイムズによると、今回の逃亡費用は2000万ドル(約22億円)がかかったとされる。その原資は、世界中にいる日産とルノーの労働者が働いて稼いだカネだ。日本の「人質司法」や日産の企業体質にも問題があるだろうが、ゴーン被告が自身の逃亡を世間に納得させるのは難しいだろう。


カルロス・ゴーン被告 逃亡直前の彼を見つめていた“バイクの男”

昨年11月、ゴーン被告の当時の住居を見つめる男性。誰かと連絡を取るためかイヤホンを装着

カルロス・ゴーン被告 逃亡直前の彼を見つめていた“バイクの男”

ゴーン被告の車が動くとフルフェイスヘルメットをかぶって急発進し、尾行・監視を行っていた


PHOTO:結束武郎(ゴーン被告) 立原笑美(バイク男)

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