渡邉恒雄氏にアタマがあがらない 安倍総理が東京ドームに駆けつけた夜


安倍総理が東京ドームに駆けつけた「桜の夜」

東京ドームの貴賓席で開幕戦を観戦する、渡邉氏と安倍総理。試合終了までキッチリ観戦していた


 都内の桜が見頃を迎えた3月30日の夜。巨人対阪神のプロ野球開幕戦が行われ、東京ドームは超満員だった。その貴賓席にドカッと座り、グラウンドを指さす老紳士。その隣で双眼鏡を片手にお追従を言っているかのように笑うスーツ姿の男性。読売新聞グループ本社主筆の渡邉恒雄氏(91)と安倍晋三総理(63)だ。


 この日、巨人は敗れたが、渡邉氏は試合の展開に一喜一憂。その様子を安倍総理は隣でニコニコと笑いながら眺めていた。会の途中で長嶋茂雄氏(82)も席に訪れるなど、会は終始なごやかな雰囲気だった。この日の会の目的は、表向きは「安倍総理と駐日アメリカ大使夫妻との懇親」。4月中旬の日米首脳会談を控え、「日米両国の友好ムードを演出する」ためであり、あくまで渡邉氏は「同席者」とされた。しかし、その割に観戦中、つねに渡邉氏と安倍総理は隣どうし。時折、試合を忘れたかのように二人で話し込む一幕もあった。「この会自体は、かなり以前から決まっていた」(読売新聞関係者)というが、周りの受け止め方はちがったようだ。永田町関係者が話す。


「この日の会は結果的に両者の"手打ち式"となったと言われています。以前は安倍総理と蜜月関係だった読売新聞が、最近になって政権批判記事が増えたと話題になっていました。顕著だったのは3月17日の朝刊。読売新聞は1~3面を使って大々的に放送法改正の問題点についての記事を掲載し、『首相、批判報道に不満か』という見出しで、正面から政権批判をしました。これは、安倍政権が進めている放送法の改正にナベツネ氏が不満を持っていることが背景にあると言われています。なぜなら、放送法改正は『放送と通信の融合』が建て前ですが、新規事業者の参入を容易にし、民放解体にもつながりかねない。3月9日には安倍総理と読売新聞グループである日本テレビの大久保好男社長(67)が会食しているのですが、ここでも放送法を巡って険悪なムードになったようです。会の模様がナベツネ氏に詳細に伝わっている可能性は高いでしょう。そのため、東京ドームで手打ちを行うことになったのです」


「日本の首領」の不興を買った安倍総理が、東京ドームに駆けつける格好になったというわけなのだ。


「この日、安倍総理はナベツネ氏に『いきなり(焦点となっている)4条の撤廃に手をつけるようなことはありません』と説明したと言われています」(同前)


 事実、この日以降、読売新聞での放送法改正を批判する記事はほぼなくなった(4月4日現在)。これと軌を一にするように、4月2日に自民党の岸田文雄政調会長(60)がBS11の番組で放送法4条撤廃に否定的な意見を示すなど、政権側も急速にトーンダウンしている。


「新聞なら紙面、テレビなら番組で徹底的に勝負するのが本来の姿で、政権とメディアは常に緊張感をもった関係であるべきでしょう。読者や視聴者を置き去りにして、ボス同士で密室で交渉し、世の中の流れを決めてしまうというのはいかがなものでしょうか」(ノンフィクション作家の魚住昭氏)


 メディアと権力者が適切な距離感を保つのが大切なのは言うまでもない。


安倍総理が東京ドームに駆けつけた「桜の夜」

席に長嶋茂雄氏が挨拶に訪れる一幕も。安倍総理はすかさず駆け寄り、渡邉氏は片手を上げて挨拶していた


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