ヒロシ「怒りツイート」の裏で…テレビから一発屋芸人が消えた理由

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television


各局がギャラ高騰をイヤがり若手発掘番組が激減!


ヒロシ「怒りツイート」の裏で…テレビから一発屋芸人が消えた理由

今年1月、住宅情報サイトのCM発表会に出席した『チョコプラ』長田庄平(左)と松尾駿(中)


 テレビは安易で嘘が多すぎる――ピン芸人のヒロシ(47)のツイートが話題になったのは5月下旬のこと。


〈俺の今の成功を純粋に密着したいと某番組からオファーを受けた。一発屋の内容ではないと。予告を観たらあの一発屋が大儲けという見出し。ガッカリだわ〉


「ヒロシです……」をキーフレーズに自虐ネタをつぶやくスタイルで’04年にブレイクしたものの、その後、仕事が激減。ところが最近、YouTubeにアップしている「ひとりキャンプ」の動画が話題を呼び、再び脚光を浴びていただけに「一発屋」呼ばわりされて納得がいかなかったのだ。ヒロシを怒らせた『梅沢富美男のズバッと聞きます!』(フジテレビ系)のスタッフは謝罪するハメになったが、キー局のバラエティ番組スタッフは「ヒロシは怒りすぎですよ。一発当てることすら最近は難しいから」と嘆く。


「ヒロシがブレイクしたころは、『エンタの神様』(日本テレビ系)など、若手芸人を発掘する番組がたくさんあった。しかし、’10年に『エンタ~』と『爆笑レッドカーペット』(フジ系)が、’11年には『あらびき団』(TBS系)が相次いでレギュラー放送を終了。若手発掘番組は、『おもしろ荘』(日テレ系)などの特番だけになってしまいました。経費削減のため、どの番組も冒険せず、コストパフォーマンスの高い安パイを起用するようになった。一発屋が生まれる土壌がなくなっているのです」


 放送作家は「芸能プロダクション側はすでに対策を立てている」と言う。


「強烈なギャグやキャラクターでホームランを狙う芸人ではなく、『アメトーーク!』(テレ朝系)の"○○芸人"にマッチする、特技や趣味を生かす堅実な芸人の育成に力を入れています。そのほうが飽きられにくい。ギャラも高騰しないから、使い勝手もいい。結果的に息の長い芸人になれるのです」


 大ブレイクする若手芸人が生まれにくくなった昨今――テレビ業界で引っ張りダコになっているのが、狂言師・和泉元彌とIKKOのモノマネがウケているお笑いコンビ『チョコレートプラネット』である。


「ソコソコ知名度があり、ソコソコ実力もある。若手だからギャラもお値打ちとあって、3ヵ月先までスケジュールは埋まっているそうです。ただ、誰もが知る存在にはなっていない。ブレイクぶりもソコソコなんですよ。和田アキ子のモノマネをする『Mr.シャチホコ』も人気はありますが、シャチホコを使うと彼の嫁でモノマネ芸人の『みはる』も使えとバーターを申し込まれるらしく、なかなか触手が伸びません……」(制作会社ディレクター)


 昨年のM-1王者、『霜降り明星』もキャスティング会議で名前が挙がる機会が増えたが、「(M-1を放送している)テレ朝のイメージが強すぎて他局では避けられるケースもある」(前出・ディレクター)ため、ブレイクには至っていない。


「結果、『安田大サーカス』のクロちゃんにオファーが集中するという怪現象が起きている。『ひょっこりはん』のような、わかりやすい若手のキャラクター芸人にドンドン、出てきてもらいたいのですが……」(制作会社ディレクター)


 ヒロシが嫌がった「一発屋」の称号はいまや褒(ほ)め言葉なのだという。


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