見えない恐怖で価格5倍 日中韓で繰り広げられる「マスク争奪戦」

中国ではフィルター機能なしのニセモノも登場し、“闇市化”。日本国内は24時間体制で製造するも需要に追い付けず


見えない恐怖で価格5倍 日中韓で繰り広げられる「マスク争奪戦」

外国人観光客に人気のスポット、浅草・雷門前で記念写真を撮るカップル。男性の高機能マスクには、排気用バルブがついている


 「これまで韓国人は、中国人や日本人のように人前でマスクをする習慣がありませんでした。ところが、新型肺炎の騒動でたちまちマスクが売り切れ、今では通常の5倍の値段でも手に入りません。政府はマスクを不当に買い占めた場合、懲役2年以下の刑に処するとしていますが、効き目がありません」(在ソウルジャーナリスト、イ・ミンジュ氏)


 東アジアからマスクが消えた――。


「中国国内では武漢の赤十字組織に届けられたマスクが横流しされた、という疑惑が囁(ささや)かれています」(中国事情に詳しいジャーナリスト)


 日本でも、ここ数日、薬局店頭からマスクは姿を消している。しかも、皮肉なことに、これまで全世界のマスクの半分は中国で生産されてきた。


「国内工場では24時間3交代のフル稼働で生産キャパいっぱいまで作り続けています。残り1割を生産してきた中国の工場は中国政府から企業活動停止の通達があり、稼働していません」(マスク生産大手のユニ・チャーム広報室)


 中国事情に詳しい富坂聰氏が言う。


「新型肺炎を警戒するのは当たり前ですが、中国人を十把一絡げにして警戒するのは間違っています。欧州では日中韓かまわず黄色人種お断り、とされていて、現代に蘇った『黄禍論(おうかろん)』のようになっているところもある。東アジアで角突き合わせている場合ではありません」


 目に見えないウイルスも恐ろしいが、人を差別する心の闇も恐ろしいのである。


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